プログラミングを楽しみながらメンバーで成果を出していきたい。フクロウラボ CTO若杉 竜一郎
前回の経営陣クロストークでは「生まれ変わるならオカメインコに」なんて発言で周囲を驚かせていた若杉さん。今回はCTOとしてフクロウラボ のエンジニアリングについてたっぷりと語っていただきました。
楽器屋さんでアルバイトしながら作曲をしていた
——以前のインタビューで、楽器屋さんでのアルバイトなど個性的なキャリアが気になっていました。
僕のキャリアはエンジニアからスタートしていないのでちょっと変わっていますよね。大学、専門学校を卒業した後楽器屋で働きながら作曲をしていたんです。映画やCMの曲を作る人になりたくて。ひょんなことから楽器屋さんのECサイトを作ってくれと言われて独学で作ってみたら面白くてインターネットの世界にハマってしまいました。それからは様々な会社でエンジニアとしてキャリアを重ねました。
——すごいですね。偶然始めたとは言え、プログラミングが向いていたんですね。
そうですね。思えば小中学校の頃からプログラミングの本を読んで公民館のパソコンルームなどで試して遊んだ記憶があります。それに、作曲に使う音楽理論もプログラミングに通じるところはあるのかも。
まさか会社を立ち上げるとは思わなかった
清水さんとの出会い
——代表の清水さんとはどんな風に出会ったんですか。
様々な会社を経てフリーランスになった頃に、フットサルの仲間経由で清水さんを紹介されて。彼は当時グリーに勤めていたのを辞めてフリーランスになろうとしているところで、先にフリーランスになった人の話を聞きたかったようなのです。その後、清水さんが法人を立ち上げた後も月に一度カフェで会って話すような関係が2,3年続きました。
——なるほど。それで一緒に会社をやろうと?
いえ、そういうシンプルなものではなく、「こういうソリューションを作りたいんだけどできますか?」と相談されたのがはじまりでした。ちょうど代官山と渋谷で近くにいた僕らは会うことになって、「すぐできるよ!」なんて盛り上がって。当時はふたりしかいなくてまだ何を作るかもわからない状態でしたが、とりあえず作って、それをお客さんになりそうな人に売りに行ってみて、その反応をプロダクトに活かすということの繰り返しをしていました。
フクロウラボ のエンジニアチームは
コミュニケーション上手
——今はエンジニアチームにもたくさんの方がいますよね。チームの特徴はありますか?
現在は僕を含めて9人ですね。メンバーの特徴をあげるとすればコミュニケーションが上手なことです。エンジニアというと癖のある人が多いものですが、フクロウラボ にはコミュニケーションを取りやすい人が多いんじゃないでしょうか。
——仕事はどんな風に進めているんでしょう?
フロント、バックエンドと役割を分けているのではなく、開発スタイルとしては、2週間で区切られたスプリントで取り組むべきタスクを優先順位の高いものからやっていくというシンプルなスクラムを採用しています。エンジニアチームでは1日に1度ミーティングをするのですが、それを16時から行なっているのは特徴的かもしれないですね。1日のはじめにやったらその日のタスク予定の共有になってしまうし、終わりにやるとその日の報告になってしまったという経緯があって、ミーティングの時間をいくつか試して、その両方を自然と共有できる時間をみんなで見つけて、16時にしたという経緯があります。
レガシーから新しい言語へ移行していく貴重な期間
——フクロウラボでエンジニアとして働くことの良いことはどんなことでしょうか?
新しい技術を積極的に採用しているところです。スキルアップのための書籍購入やセミナー参加をどんどん後押ししています。勉強会も開催頻度を増やして、フクロウラボ の技術を外部に発信できるように加速していきたいですね。
広告の技術は幅が広く、アクセスログの収集とそのデータ分析から管理画面まであり、複数のサービスが合わさってCircuitXが成り立っています。そういったあらゆるサービスで、
フロントからバックエンドまで様々なところに携われるのもいいところだと思います。
反対に、これまで開発スピード重視の開発をしてきたので、正直なところ、技術的な負債を抱えています。現在、そういった負債の回収していますが、レガシーなものから最新のものに移行できる貴重な機会だと捉えてくれる方と一緒に働けたら嬉しいですね。
「プログラミングはエンタメ」
——最後に、若杉さんがエンジニアリングで大切にしていること、チームのみんなに大切にしてほしいと思っていることを教えてください。
エンジニアの合宿で行動規範を決めたんですが、その中のひとつで僕が案を出した「プログラミングはエンタメ」というものがあります。誰でも楽しいことって頑張ろうとしなくても自然とやってしまうものじゃないですか。そういう意識でプログラミングできる人が集まっているというイメージです。プログラミングそのものを、大好きなゲームのように楽しんでやりたいなと。
ロールプレイングゲームでパーティーを組むように、「個々の長所を生かしながら、チームで成果を出したい」とこのインタビューを締めくくってくれた若杉さん。このパーティーに参加したら、さらに強い敵と戦えるようになりそうです。