業界を変えて飛び込んだフクロウラボのメディア営業のふたり。「結局は人とのコミュニケーション」
フクロウラボの営業チームの中で、メディア営業を担っている富永 真希(とみなが・まさき)さんと鈴木 結奈(すずき・ゆな)さん。それぞれ異なる業界からフクロウラボに飛び込んで、さまざまなメディアの運営者やインフルエンサーの方たちに伴走しています。お仕事の内容や、やりがいを聞きました。
入ってびっくり。紙もファックスも使わない営業
──今日はフクロウラボ のメディア営業をやっているお二人にお話を聞きます。お二人は前職でも営業をやっていたと聞きました。
鈴:はい、私は印刷会社のネット部門で営業をしていました。実質ひとりしか営業がいなかったので、かかってくる電話は全て私あて。一般的な営業の仕事の範囲とは、少し違うかもしれません。
富:僕は物流の会社で営業をしていました。外回りが中心で、オフィスや倉庫を回っていました。実際の物流に関わる手配も営業がやるスタイルだったので、鈴木さんと同じく業務の幅は広めでした。
──おふたりとも転職を機に業界を変えたのですね。フクロウラボのようなインターネット広告の営業はだいぶ働き方が違ったのではないでしょうか。
鈴:そうなんです。「働きやすい!」と驚いたのを、今でも覚えています。電話の回し先があるのにも驚きましたし、チーム単位でアクションを振り返ったり、困りごとを共有する制度があることに驚きました。以前は、事業部長に意見を出しても採用されないことがほとんどでしたが、フクロウラボ ではみんなで意見を出して考えを発表しあえる。それだけでも転職してよかったと思ったのを覚えています。
富:僕が驚いたのは紙がないことでした。前職では提案に行くたびに資料を何十枚も印刷していたので、だいぶ違う業界に来たんだなという実感がありました。
鈴:紙ね〜! 私も使っていました。ファックスを送って、送り終わったら「今送りました」って電話するんですよね。
富:ありましたね。今思えば、紙をだいぶ無駄にしてしまったなと思います。それに、若い方が多いので自由な雰囲気なのにも衝撃を受けました。
鈴:確かに。前職では定時ぴったりで帰る時には何か理由が必要でしたが、フクロウラボ では定時をすぎたらどんどん人が帰っていく。仕事がある人はやればいいし、終われば帰ればいい、という当たり前のことが行われていることに、びっくりしました。
富:そういうことは、自分のメンタルにもいい影響を与えてくれているのにも気づきました。会社って、「明日会社だ」と暗い気持ちになる人が多いと思うんですが、フクロウラボ に入ってからはそういう感覚がなくて。ある程度の緊張感はあっても、会社を嫌な空間だと感じなくなっただけでもいい会社に入ったなと思っています。
フクロウラボ の「メディア営業」って何?
──おふたりは営業の中でも、メディア営業をやっているんですよね。このメディア営業とは、具体的にはどのようなものなのでしょうか。
鈴:フクロウラボ が提供しているCircuit Xの広告を掲載してくれる人を探すのが私たちの仕事です。顧客には二種類あって、すでに登録していただいているメディアの方と、まだつながっていない新規のメディアの方です。前者には広告の掲載の仕方や、あらたな広告を提案し、後者にはまず登録して広告を掲載していただくご提案をします。
富:方法はけっこう原始的で、googleの検索機能で広告に相性の良さそうなワードで検索をかけ、上位にくるメディアに連絡していきます。中には紹介をしていただいたり、インフルエンサーの方に声をかけることもあります。リストがあるわけではないので、探すところからがメディア営業の仕事です。
鈴:そして、晴れて掲載していただけることになったら、Circuit Xで配信が決まっている広告を紹介していきます。営業によって提案の仕方はいろいろで、まずはいろいろな種類の広告を紹介することもあれば、その広告にぴったりのメディアを探して、その広告だけを紹介するということもあります。
──掲載する広告は、具体的にどんなものなのでしょうか。
鈴:アフィリエイト広告で、その広告経由で申し込みや購入があると掲載したメディアに支払いがあるというものです。例えば、今は夏に向けてダイエットを考え始める時期ですよね。そんな時、広告には例えばフィットネスアプリの広告や、健康的なレシピがわかるアプリなどが考えられます。これらをセットにして提案してみるというのが、私たちの営業です。メディアにとってもノイズにならないような広告のほうが効果が出ることが多いので、メディアやインフルエンサーとの相性を見ながら提案していきます。
──この提案がテクニックがいりそうな部分ですね。どのレベルまで提案しているのでしょうか?
鈴:私はそこまで細かく指定をしません。メディアのことはメディアを運営している人が一番よくわかっているから、判断をおまかせすることが多いです。ただ、「他のところではこういう風にとれているみたいです」と情報を共有したり、クライアントさんから効果を上げる情報をもらって共有することはあります。相談されたらもちろん相手になりますが、こちらでメディアの雰囲気やインフルエンサーの方のキャラクターを変えてしまうと逆効果なので、こちらは材料を渡すことに徹しています。
富:僕も基本的にそういうやり方です。けれど、鈴木さんと違って入り込んで提案をする人もいて、スタイルは様々です。メディアのポリシーや得意不得意を見極めた上で、それを最大限に生かせる提案をするのが大切なのだと思います。
──メディアの方や、インフルエンサーの方とはどうやってコミュニケーションを?
鈴:私はチャットワークなどを使って些細なことでもコミュニケーションをとるようにしています。その中で相手に役立つ情報をお渡しするのはもちろん、面白い話や、相手が得をする話はジャンル関係なく共有するようにしています。そうやって話したことがきっかけで「じゃあそれをやってみよう」と思うきっかけになることもあるんです。
富:僕は、最近でこそ減ってしまいましたが、顔を見て話すことを大切にしています。目的がなくてもちょっと電話をかけてみるとか、ちょっとzoomをするとか。お互いの顔を見ながら話す「口頭の力」って、テキストにはないパワーがあると思っているんです。ちょっとした雑談から知らなかった側面が見えてきたり、相手をよりよく理解することができると感じています。
──それぞれのやり方で、密なコミュニケーションをとられているんですね。営業をやっていて、自分の存在価値を感じるのはどんな時ですか?
鈴:私がお話しした広告のトレンドなどに合わせてメディアと立ち上げてくれたり、自分が関わることで売り上げを伸ばしたメディアの方がいると、嬉しくなります。Circuit Xに登録したばかりの頃は月に数千円だったのが、月に10万円を超えるようになりました、といった報告を受けるととても嬉しくて、一緒にやってよかったなという気持ちになります。
富:極論、メディア営業がいなくても収益化することはできるんです。管理画面を見に行ってポチポチすればリンクを貼ることができちゃう。けれど、僕らの力で少しいい方に導いたり、よりパワーを発揮してもらえるように伴走できるのが存在価値なんじゃないかと思います。パワーの最大化を感じられた時が、やりがいを感じる時ですね。
鈴:それに、最近嬉しい発見をしたんですよ。これまで広告は、できればない方がいい存在だったと思うんです。けれど、TikTokで人気のインフルエンサーの方などは、広告が入ることを「案件がきた、わーい!」みたいな感じで喜んでくれて、それをそのまま掲載してくれるんです。広告であることを隠さずに獲得までつなげる、新たな形を見せてもらいました。
富:そうやって等身大の目線でUGC広告を行うことで、訴求している内容にも信憑性が出るんですよね。「本当にいいのかも」というような。こうやって会社が公式で押し出すものだけが広告になる時代ではないということを見せてもらえると、こちらのモチベーションも上がります。
どんな営業も、結局はコミュニケーション
──営業チームに新しいメンバーが入ってくれるとしたら、どんな人が合いそうでしょうか?
鈴:営業の相手はメディアやインフルエンサーの方々でも、仕事自体は地道なものです。粘り強い人が向いているのではないかと思います。さらに、これがだめなら他の手を考えよう、といった高く的な視点を持って試していくことができる人が、今のフクロウラボ には向いていそう。
富:それに加えて、自分で先読みをして仕事を考えられる人だとフィットするのではないかと思います。体育会系の組織でもないし、煽るようなコミュニケーションもありませんが、その分自分で仕事を見つけていく姿勢が求められていそうです。
──それを満たしていれば、未経験でも挑戦できるでしょうか?
鈴:もちろんです。人とコミュニケーションがとれるなら、どんなキャリアでも。居酒屋でバイトしてました、みたいな方が大活躍するのを簡単に想像できます。経験は関係ないですよ。
富:そうそう。結局やっていることは、誰かに対してコミュニケーションをとること、それに尽きますからね。
(写真・文:出川 光)