最新技術に投資する環境とチーム開発が魅力。フクロウラボの開発部門が創る未来とは
サーバーサイドのエンジニアを募集中のフクロウラボ。開発部門が拡大し、より高度なエンジニアリングを行う環境が整ってきています。そんな開発部門は、現在何を目指し、どんな仲間を探しているのでしょうか。お話を伺ったのは、CTOの若杉 竜一郎(わかすぎ・りゅういちろう)さんと、マネージャーの渋谷 秀行(しぶや・ひでゆき)さん。現在の開発部門のこと、そしてこれからの展望までを熱く語っていただきました。
技術的負債を解消し、いよいよ新機能開発に軸足を移す段階
──本日はよろしくお願いします。まずは、現在の開発部門のお話から伺っていきたいと思います。現在の開発部門は、どのような構成になっているのでしょうか。
若:現在、開発部門には約20名のメンバーが在籍し、5つのチームに分かれており、以下のような編成になっています。
・新規事業開発チーム
・Circuit Xの運用保守チーム
・Circuit Xの技術負債解消チーム
・Circuit Xの管理画面を改良するチーム
・AI&テクノロジーオペレーションチーム(昨年11月に発足)
以前に比べて人数が増え、よりチームが細分化しました。このチームの細分化により、各チームは特定の機能やサービスに集中することができ、より専門化された知識を深めながら協力し合えるようになりました。扱う技術の範囲が広がるにつれて、Circuit Xの規模も大きくなり、異なる専門技術を持つエンジニアの需要が高まっています。
──渋谷さんは、この中のCircuit Xの技術負債解消チームのマネージャーを務められています。どのようなチームなのでしょうか。
渋:新しいメンバーが増え、フクロウラボに新たな風が吹き込まれています。昔からフクロウラボにいたメンバーと、最近仲間入りしたメンバーがお互いに協力し合いながら、プロジェクトを進めています。
──チーム数が増え、環境の変化があったのではないでしょうか。
渋:より専門的な開発が行えるようになった一方で、以前よりチーム間のコミュニケーションが減少しているのも事実です。チーム間の連携を絶やさないよう、ランチタイムなどを有効活用し、他チームとのシナジー強化に努めています。
──チームが拡大し、Circuit Xの開発も加速していることが伺えます。現在のCircuit Xの開発はどのようなフェーズなのでしょうか。
若:Circuit Xは、2015年10月頃にフクロウラボの事業を運営する中で単発で作ったシステムで、長く運営する自社プロダクトとして開発したものではありませんでした。しかし、クライアントニーズがあることがわかり、細かなシステムを追加する形で開発を行なってきました。そのため、近年技術的負債が課題になっていました。
そこで、2、3年前から技術的負債の解消に取り組み始め、Cuircuit Xのマイクロサービス化を行ってきました。「マイクロサービス化」とは、大規模なソフトウェアアプリケーションをより小さく、独立したサービスの集まりとして開発するアプローチです。それぞれのマイクロサービスは特定の機能を担い、独立して開発・デプロイを行うことができるようになり、システム全体の変更容易性が向上し、異なるチームが異なるサービスに対して同時に作業を進めることが可能になります。
Circuit Xプロジェクトでは、管理画面、リンクタグのリダイレクター、データログの収集、ログの集計、ポストバック機能など各機能が個別のマイクロサービスとして開発されています。現在ではそれらが実を結び、Circuit X全体のシステム安定性と迅速な機能改善を実現できるようになりました。今後は、それぞれのマイクロサービスをさらに磨き込みや改修を行っていく予定です。また、生成AIなど最新の技術を踏まえてシステムの見直しや効率化にも目を向けはじめています。
渋:システムの土台は先輩方が作って下さったので、これからはそれをさらに進化、発展させていくことが重要になります。現在取り組んでいる技術的負債の解消を迅速に完了させ、より優れた価値を提供するための開発に移行する、まさに転換期なのかもしれません。
クラウドや生成AI。最新技術を取り入れ、社内外に発信していく
──技術的負債の解消が終わり、次の段階に差し掛かるとしたら、開発部門としてはどのようなことに取り組んでいくのでしょうか。
若:最新技術を取り入れた開発の比重がさらに大きくなっていくのだと思います。例えば、生成AIを使って業務効率化を図ったり、コードレビューを行なったりなどの試みはすでに始まっています。また、フクロウラボではAWSをはじめとするクラウドコンピューティングサービス(以下、クラウド)を活用しており、これからはハイブリッドに様々なクラウドを使いこなしたり、それらを社内外に発信していくつもりです。
渋:すでに社内では定期的にディープラーニングやスクラム開発の勉強会を行っているので、それを引き続き開催しフクロウラボの開発部門の文化にしていきたいですね。お話にあったAWSについても、手厚い資格取得支援を利用してみんなでAWSの知見を深めていきたいと思っています。
社外への発信では、テックブログの発信だけでなく、ISCONやKaggleといったコンテストに参加して知名度を高めていきたいと感じています。
若:そうですね! イベントに参加するだけでなく、登壇したり、コミュニティ内で積極的に発信することでフクロウラボの開発部門の取り組みが認知されていったら嬉しいです。
──具体的な開発では、これからはどのようなことを行っていきますか?
若:先ほどお話したとおり、ここ2、3年でマイクロサービス化を行い、さまざまなサービスを複合体としてCircuit Xを提供できる状態が整いました。これからはそれぞれのサービスのリプレイスや改修を行いさらにパフォーマンスを上げていく開発を行っていく予定です。
一方で、これからのトレンドや技術の進歩の方向性によっては、いつかそれらをマージし再構築するフェーズが訪れるかもしれません。プロダクトの成長やフェーズに合わせ、集約と分散を使い分けながらその時に合った形でCircuit Xを開発していきたいと考えています。
渋:私が楽しみにしているのはクライアントやメディアの声を聞いて新たな機能開発を行うことです。社内の営業メンバーやクライアント、メディアの声を聞いて本当に求められる機能や、売り上げにつながる機能を追加していきたいと思います。Circuit Xがより多くの人に使っていただけるよう、高度な技術と最新のトレンドをバランスよく組み合わせて開発を行いたいですね。
──去年10月には、AI&テクノロジーオペレーションチームが発足しました。生成AIを活用したオペレーションにはどんなビジョンをお持ちですか?
若:現在、社内のナレッジに関する質問に、Slack上で回答するAIチャットボットの運用と開発が行われています。例えば、営業メンバーがCircuit Xの仕様を知りたい時に質問すると答えてくれるといったもので、これまで開発部門あてにされていた問い合わせの一部を生成AIが担っています。今後はこれをさらに拡充し、人事や労務などの仕事に必要な幅広い内容を返せるようにしていくつもりです。
開発部門の10年後は生成AIの司令塔。より幅広いクリエイティブを支える未来
──ここからは、開発部門が描く未来について伺っていきたいと思います。少し先に目を向けて......例えば10年後の開発部門はどんな開発を行っていると想像しますか?
若:未来を予想するのは難しいですが、その上で想像したことをお答えしてみます。
まず、生成AIがさらに多くの仕事を担うようになると、エンジニアの仕事そのものが変化したり、ひとつのプロダクト開発に必要な人数に影響があったりするかもしれません。というのも、生成AIの影響で、人力でプログラムを書く機会は徐々に減りつつあるのです。いずれはエンジニアが司令塔のように生成AIに指示を出しプログラミングするのが一般的になるのかもしれません。
そうすると、開発部門の組織体制は少数精鋭になるはず。ある程度のスキルや経験を持ったエンジニアが少数で生成AIやクラウドの技術を使って開発する体制になるのではないかと考えています。
少ない人手で開発ができるようになれば、エンジニアには専門性やスキルがより求められるはずです。エンジニアの個性を活かしたチーム開発が重要になるはずですから、今のフクロウラボのメンバーには興味があること、将来性のある技術をどんどん身につけてほしいですね。
渋:その未来での「チーム力」は今のフクロウラボに十分あると思います。チームの多様性や、時代にあった技術のインプットにも力をいれなければいけませんね。
若杉さんがお話してくださった、エンジニアリングのサポートに生成AIを活用して開発する未来はとても楽しみです。『アイアンマン』に登場する人工知能「J.A.R.V.I.S.」のように、AIのサポートを受けて開発をするのであれば、よりそれぞれの強みを活かした開発ができそうです。
──なんだかわくわくする開発部門の未来が見えてきましたね。Circuit Xをはじめとする、フクロウラボのプロダクトには、どんな未来を描いていますか?
若:先のことは分からないですが、フクロウラボが掲げる「人の情熱にエンパワーメントする」というビジョンに変わりはなく、クリエイティブな活動をより大きくするためのプロダクトに進化していると思います。
現在のCircuit Xは、クリエイターが広告で収益を得る手段ですが、これからはそれに新しい機能やツールがどんどん追加されていくでしょう。例えば、インスタグラマーやVtuberに特化した活動支援ツールやSNS、商品を売買するシステムなど、さまざまな可能性が考えられます。これにより、さまざまなクリエイティブな活動が加速していくと思うと、楽しみです。
渋:私も同じような未来を描いていました。よりユーザーが使いやすい機能や新サービスが追加されていくでしょうし、それにはおそらく生成AIを活用した予測機能やデータ分析ツールが組み込まれていくでしょう。もしかしたら、ARやVRといったインターフェースが用いられるようになるかもしれません。「人の情熱にエンパワーメントする」というフクロウラボのミッションの通り、日本だけでなく、世界中のさまざまなクリエイティブな活動を支援するプラットフォームに進化していくでしょうね。
モダンな開発環境で、チーム開発と自己成長を楽しもう
──お二人に語っていただいた未来を実現していくためには、やはり仲間集めが大切ですよね。開発部門ではどのような方を求めていますか?
若:経験があるのはもちろんのこと、最も重要なのは、新しい技術を取り入れて開発を進めることに前向きであることです。生成AIやクラウドなどを活用したり、自ら新しい技術を学んだりできる、成長意欲の高い方を求めています。また、ここ10年のWebアプリケーションの変化に対する知見がある方だったらとても良いですね。これまでの変化を鑑みた上で一緒にフクロウラボのプロダクトを作っていける方を探しています。
フクロウラボでは、モダンな開発環境を整えていますので、そんな方にはきっと満足していただけるはずです。GitHub Copilotの採用はもちろんのこと、生成AIを前提としたエディタやLLMを使った拡張機能などで、コードの補完やコードレビューの自動化、ドキュメントの自動生成といった作業を効率化し、エンジニアがよりスピーディーに、かつ正確にコーディングを行えるようサポートしています。さまざまな最新ツールの導入に投資するカルチャーがあるのはおすすめできるポイントです!
また、チームの人柄はこれまでのさまざまなインタビューなどからもわかる通り他の開発組織と一線を画すものがあるはず。チームで開発したい方には良い環境が整っているのではないでしょうか。
渋:私からも。足りない部分はお互いに補い合い、困難な課題をチームで解決するカルチャーもおすすめできるポイントです。そのため、チームで成果を出したい、誠実でポジティブなマインドを持つ方に、この環境はぴったりだと思いますよ。
──そんな方に、おふたりが伝えたいフクロウラボの開発部門の「やりがい」とは何でしょうか。
若:会社の変化とともに、自身の変化を楽しめることです。今はまだ100人にも満たない会社ですが、今後さらに成長のスピードは上がっていくでしょう。既存の考え方にとらわれず、会社と一緒に自分自身も成長できるのは、今のフクロウラボの開発部門ならではのやりがいです。
渋:最先端の技術に触れられるだけでなく、プロダクトや事業への貢献を肌で感じられるのもポイントです。ビジネスサイドのメンバーと距離が近いので、喜んでくれるクライアントやメディアの声をダイレクトに受け取ることができます。また、私自身は組織文化の形成に携わることにやりがいを感じています。組織の土台づくりや、次世代のメンバーの育成にも興味がある方にはぴったりなのではないでしょうか。
若:エンジニアリングは、スポーツにも似ているなと感じることがあります。サッカーでパスを回してゴールを決めるように、チームで連携しながら開発を進めていく楽しさをぜひフクロウラボで感じていただきたいです。
渋:チーム開発を楽しみながら、リリース後には「良いプロダクトを作ったね」と、コーヒーを飲みながら語り合う。そんな風に壮大なフクロウラボの未来を、楽しく一緒に作ってくれる方をお待ちしています。
(写真・文:出川 光 取材:日比 佳代子)
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