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強いエンジニアより気さくなマネージャーになる。自分と会社を成長させる「仕事の心がけ」

フクロウラボのメンバーに仕事で心がけていることについてインタビューしたところ、「もっと深掘りしたい」「ほかのメンバーにも話を聞いてみたい」との声が集まり、この度シリーズ化が決定しました。第一弾として選ばれたのは、バックエンジニアのチームでマネージャーを務める平尾 翔太(ひらお・しょうた)さん。ご自身が思う「仕事の心がけ」を語っていただきました。

フクロウラボの変わったところ、変わらないところ

──平尾さんはフクロウラボのメンバーの中で社歴が長いほうだとお聞きしました。入社当時のフクロウラボはどういった雰囲気でしたか?

私が正社員として入社したのは、フクロウラボが設立された翌年の12月でした。もうすぐ勤続9年目を迎えます。

設立当初のフクロウラボは、清水さんと若杉さんと私の3名と、インターンの学生、パートの女性の少人数で運営していました。今のような体制がきちんと整っておらず、開発の優先度が変わる毎日。そんな中「とにかくどんどん作っていこう!」という気持ちを糧に前へ進んでいました。私はフクロウラボに入社するまで開発に携わった経験がほとんどなく、当時はわからないことだらけで、若杉さんに教わりながら仕事をしていました。

──フクロウラボの変遷を振り返ってみて、現在の会社の様子をどう感じますか。

マンションの一室からスタートしたフクロウラボが、広いオフィスへと移転し、人数も増え、「いつの間にか大きくなったな」と、会社の成長を感じます。

以前は新入社員と必ずウェルカムランチに行っていましたが、今では話したことのない人が出てくるくらい規模が大きくなりました。ここまで人数が増えると、ひとりひとりとコミュニケーションを取るのが難しくなってしまいましたが、それでもフクロウラボ全体の雰囲気は設立当初から変わりません。創業時からずっと一緒にはたらいている清水さんや若杉さんは立場上変わらざるを得ない部分もあるのかもしれませんが、根っこの部分は出会った頃のままだと感じます。

メンバーが働きやすい環境作りを第一に考える

──今回のテーマである「仕事の心がけ」について伺っていきたいと思います。まずはマネジメントの面で気をつけていることを教えてください。

マネージャーとして最も大切にしているのは、メンバーの心理的安全性を確保することです。発言しづらい環境、ミスが許されない環境になってしまわないよう意識しています。具体的な方法としては、「あまり怒らない」。ミスがあっても感情的になって怒るのではなく、次にどうしたらよいのかを一緒に考え、アドバイスをします。

また、どちらかと言えば、自分は愛嬌があるタイプだと自負しています。それを生かして仕事の話でも雑談でも、とにかくメンバーが話しかけやすいマネージャーであるよう心がけています。

──エンジニアがソロプレイヤーとして働く会社も多くあると思います。あえて心理的安全性を大事にする理由は何なのでしょうか?

何か問題が起きた時にキャッチアップしづらくなるからです。作業で行き詰まった時、チームが話しかけにくい雰囲気だと質問ができず、そのせいでタスクや障害の検知に遅れが生じます。結果的にデメリットが多くなるので、メンバーができるだけ質問をしやすい環境を作り、された質問には可能な限りその場で答えるようにしています。

確かに、相談やミーティングなど作業以外のことに時間を取られてしまうのは課題ではあります。しかし、フクロウラボの社風やチームの現状を考えると、今は話しやすい環境を整えておいたほうがチームで仕事がしやすくなるはずです。

──異なる部署のメンバーとコミュニケーションを取る時に、心がけていることはありますか?

チーム以外のメンバーと関わる時も、同じように心理的安定性を大切にしています。また、エンジニアの専門用語が分からない人に対しては、丁寧に用語の説明をするよう心がけています。わからないことをGoogleで検索したり、ネットの記事を読んでもらって解決してもらうのもひとつの方法ではありますが、私から説明をしたほうが分かりやすい場合はできるだけそうしています。理由は、自分の時間より相手の理解を大事にしたいから。社内のドメイン知識やシステムの仕様に関する質問など、ネットで検索しても出てこない情報が多くあるので、そういった内容はドキュメントで共有するようにもしています。

これに加えて、自分自身がフクロウラボの中でも社歴が長く、経営陣とコミュニケーションを取りやすいことを生かしてその役割を積極的に担うようにもしています。たとえば、遅延や仕様変更などのやり取りを執行役員の有岡さんとする時には、率先してやるようにしています。一方で、ベテラン感は抑え気味に。意識してカジュアルに振る舞い、話しやすい雰囲気を作るようにしています。

チームパフォーマンスを高める働きやすさの工夫

──続いて、開発における「仕事の心がけ」を教えてください。気をつけていることはありますか?

開発タスクの期限を守りつつ、チーム全体でよい仕事ができるように心がけています。例えば、経験のあるメンバーだけに重いタスクをお願いするのではなく、あえて経験の浅い人と経験者をチームにして仕事をお願いするなどです。経験者と一緒にに取り組むことで、エンジニア個人としてのスキルアップはもちろん、チームビルディングにもよい影響を与えています。

また、新規開発で仕様を決める時は、私を含めた4人のチームメンバー全員で話し合って決めています。以前はひとりで取り組んでいましたが、全員が仕様の決定に関わるようになってからは考慮漏れが減り、時間効率が上がりました。最初に合意が取れているので、仕様を共有する時間と手間を省くことができたのです。

──開発体制や、仕事の進め方などの工夫もあるのでしょうか。

これまで、社内から依頼された開発を優先するあまり、技術負債が溜まってしまうという課題がありました。そこで、現在はスプリントごとに当番制でリファクタリングなどを行うコード品質向上を担当するメンバーを立て、その運用担当が負債の解消のためのタスクを行うようにしています。チームメンバーの3人のうち、2人はビズから依頼されたタスクを担当。もう1人が、急ぎではないけれど溜まりがちなタスクやリファクタリングを担当することで、負債を溜め込まないようにするのです。システムの移行やIAC化など、内部構造の改善は全体の作業効率の向上につながり、エンジニアとしての満足度も高いはずです。

マネージャーとしての働き方と、エンジニアとしての目標

──マネージャーになって約3年が経ち、どういった働き方を意識するようになりましたか?

会社から求められているプレイングマネージャーを務めながらも、マネジメントがおろそかにならないように気をつけています。話しやすい環境作りや、親身にメンバーの話を聞くことを優先し、自分ではあまりコードを書かないようにする。開発作業を基本的にはチームメンバーに任せ、自分自身マネジメントに注力するように心がけています。

──エンジニアとして、コードを書く時間が減ることに対し、葛藤はありませんか?

コードはプライベートで書いているので、そこまでの葛藤はありません。むしろ、レビューする機会が増えたことでコードを見る時間は長くなっているので、エンジニアとしても充実していると感じます。

加えて、最近はコードを書くよりも深層学習や機械学習に興味があり、勉強をしている最中です。プロダクト作成や社内への情報共有など、業務に役立てられることも増えてきました。目標は、深層学習や機械学習のスペシャリストになること。フクロウラボでは、業務時間内に勉強会や輪読会を開催しています。そういった場面でメンバーに知識を共有しつつ、社内の業務効率化や既存のプロダクトのブラッシュアップに活かしていければと考えています。

どう会社に貢献できるのか。フクロウラボと歩む成長の道

──お話を聞いて、平尾さんがマネージャーとしてメンバーを何よりも大事に考えているのが伝わってきました。

私は会社やプロダクトの「成長」に興味があります。そして、メンバーが成長でき、働きやすい環境を整えるのが、マネージャーである私の役割だと考えています。私は、誰にも負けないスキルや知識を持った、強いエンジニアにはなれないかもしれない。けれど、みんなが働きやすいチームを作るマネージャーにはなれるかもしれない。自分がどう会社に貢献できるのかを考えた結果たどりついた答えが、私の「仕事の心がけ」なのだと思います。

長いキャリアの中で、結婚をして、子どもが生まれて、ライフステージにも変化がありました。仕事をしながら子どもと過ごす時間も大切にできる今は、ワークライフバランスの取れた理想的な環境。これからも公私共にこの充実感を大切にしながら、フクロウラボと共に成長を続けていきたいです。

(写真・取材:出川 光)

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