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CTOと若手エンジニア、それぞれの視点から捉えるフクロウラボの開発チーム

異なる視点で語ってもらえば、その雰囲気を立体的に掴むことができるはず。今回はフクロウラボの開発部門のチーム(以下、開発チーム)について深堀りするために、CTOと若手エンジニアのお二人をお呼びしました。CTOの若杉 竜一郎(わかすぎ・りゅういちろう)さん(以下、若)と、エンジニアの岩元 大地(いわもと・だいち)さん(以下、岩)にお話をききます。

聞き手:出川 光

年齢もポジションも違うお二人にとっての「インターネット」

お話をきいた、岩元さん。

──今日はよろしくお願いします。まずは、初登場の岩元さん、自己紹介をお願いします。

岩:はじめまして。2021年10月に入社した岩元です。主にフロントエンドを担当しています。25歳です。

若:25歳かあ。ちなみに僕が何歳だか知っています?

岩:知らなかったです。37歳くらいですか......?

若:僕45歳なんですよ。高校生の時から年上に見られ続けていたんですが、最近逆転してきたんです。

岩:そうなんですか。若杉さん、普段からクールな印象があってプライベートのお話を聞かないので、年齢も知りませんでした。

若:あはは。今日は何を訊いてくれてもいいですよ。

お話をきいた、若杉さん。

──心強いですね! 年齢もポジションも違うお二人をお呼びしたのは、フクロウラボの開発チームをふたつの視点で語っていただきたかったからなんです。ちなみに、年齢のお話が出ましたが、それぞれの年代からみるインターネット業界とは、どんなものなんでしょう。

若:僕がインターネット業界に入ったのは2000年代中頃のことです。最初のネットバブルがはじけた頃でした。当時入社したサイバーエージェントも、今でこそ業界大手のイメージがあると思いますが、まだ急激な成長する前でした。今の僕のキャリアを見ると、きらきらしたいいキャリアパスだなんて言われることもありますが、当時はそういうものではなかったんですよ。

岩:僕が就職活動をするタイミングでは、インターネット業界やエンジニアという職業の地位が確立されていて、学校の先生も両親もその道に進むのを歓迎してくれました。ベンチャー企業に入ることに関してもあまり抵抗がありませんでしたし、自由や裁量が大きいことにむしろわくわくしているような感じで。

若:僕の頃はインターネットベンチャー企業に入るなんて言ったら、みんなに止められるような時代でしたからね。インターネット業界の地位が上がったのが実感できて嬉しいです。

岩:僕は初めて使った携帯もスマホの世代なんですよ。先輩はギリギリガラケーを使っている、みたいな。だからあまり抵抗がない世代なのかもしれません。

──聞き手の私も2010年頃にインターネット業界に入ったので、時代の移り変わりを感じます。ということは、例えば音楽を聞く時は何を使っていました?

岩:ウォークマンですかね。

若:それ、僕らが言ってるウォークマンじゃないやつですよね... つまり、カセットテープを入れるタイプじゃないよね?

──私もテープだと思ってました。A面とB面入れ替えないと聞けないのが懐かしいです。

岩:いえいえ、データで音楽が入っていましたよ。って、A面とB面ってそういう意味だったんですか!今までなんなんだろうって思ってました。

若:そうなんだ!

助け合うフクロウラボの開発チームの文化

──これは今日のお話がますます楽しみです。それでは本題に......フクロウラボの開発チームは、どんな雰囲気だと感じられていますか?

岩:助け合いの精神があるなと思います。わからないことがあったり、作業に詰まったりしてしまったら助け合う文化がある。具体的には、質問をしたり、Google Meetをつないでその場で解決を手助けしてもらえたり、レビューのタイミングでわからなかったところを教えてもらえたりします。特定の誰かではなく、基本的に誰でも質問できる雰囲気があります。

若:楽しいこと、自分が得意なことは個人で突き詰めてもらえればいいけれど、辛いことや難しい業務は分担したほうがいいという考えがあるので、そういう仕組みを意識して採用してきました。実際の制度などはメンバーから要望が出てきたものですが、積極的に採用するようにしています。

──例えばどんな仕組みがあるのでしょう?

若:例えば、お互いにレビューしたり勉強を一緒にしたりしたいという要望を受けて、勉強会やモブプロをやっています。勉強会は異なるテーマでいくつか枠があって、参加は任意です。扱うテーマは幅広く、プログラム言語から組織論まで。モブプロは曜日を決めて、参加できる人をSlackで募集してタスクを決めています。

岩:僕は今輪読会に参加していますよ。以前はReactの勉強会に参加して、とてもためになりました。フクロウラボにはインプットの場だけでなく、LT会などのアウトプットの場があるので、勉強することが楽しいと感じられています。

興味があれば努力ができる。それを引き出すための制度

──今お話にでた、LT会というのは、どんなものなのでしょうか。

若:ライトニングトークのことで、10分前後で最近学んだことや、試した技術を共有する会のことです。各自スライドを作ってくる人もいれば、その場で話す人もいて、やり方は様々。最近ではメンバーの平尾さんがNFTについて熱く語っていたのが印象的でした。普段自分が興味のない分野には全く興味を持たない彼が、NFTについて深く調べて、情熱を持って語っていたんです。

なぜこれが印象的だったかというと、僕が考えている成長の仕方そのものだったからです。人は興味のあることならばそれを苦だと思わずに調べて、どんどん知識を習得することができる。何かに興味を持つことが成長のフックになるはずなのです。LTや勉強会も、その興味のきっかけを探したり、アウトプットの楽しみを感じてもらえる場。フクロウラボの開発チームのみんなが成長するために、何かに興味を持った時に発揮される力を引き出すのがCTOとして重要だと考えています。

──なるほど。勉強会やLTなどを業務時間内に行うのは、業務効率とは逆のベクトルだなと感じていたのですが、そういう理由があったんですね。

若:はい。僕がかつてエンジニアとして働いてた会社は、このような勉強の機会が豊富でした。また、優秀なエンジニアとコミュニケーションをとることもできて、環境のおかげで成長することができたのです。フクロウラボの開発チームにも、そういう環境を用意したいなと考えています。

僕自身、既に知っていることについての勉強会に出席しておさらいするだけでも、新しい発見や学びが必ずある。題材として用意した書籍が基本的なものでも、そこで行われる会話が深い理解につながることも多いんです。正直に言えば、現在のフクロウラボで用意できている環境はまだまだですが、これからもエンジニアが自然に興味を持って学べる機会をなるべく作って、その成長を支援していきたいなと思っています。

岩:僕が今まで働いていた会社には、このような勉強会の機会はありませんでした。なので、技術的な成長という面では物足りなさを感じていたんです。フクロウラボに入社したのも、面接をした時にそういう制度が整っていることを知ったことが大きく影響しています。成長している実感もあるし、一緒に働いている人もいいので、この環境を気に入っています。

若:そう言ってもらえると嬉しいですね。

「CTOってどうやってなるんですか!?」

岩:そうそう。僕、若杉さんに聞きたいことがあるんです。以前「CTOってどうやってなるんですか」と訊いたことがあるんですけど、改めて。CTOってどうやってなるんですか?

若:おお、いいですね!いろんなキャリアパスがあると思いますが、CTOへのキャリアパスは、大きく二つかと思います。単純に、既存の組織で出世してCTOまで登りつめるか、創業まもないスタートアップにジョインする、もしくは共同で創業して自分がCTOとしての役割を担うか。いずれにしても、企業や組織の中でしっかりキャリアを積むことが大切じゃないかと考えています。

たぶん漠然とCTOという肩書に憧れがあるとは思うのですが、実際になるだけであればそんなに難しくは無いと思います。重要なのはなった際にきちんと責任を果たせるかで、責任感を持って役割を全うするには、いろんな経験やスキル、メンタリティが必要です。

CTOの定義は、企業、その企業のステージによって全く異なっています。ある程度大きな企業であれば、CTO以外にも技術職関連の役員やVPoX的なポジションの方もいて、技術的なエキスパートとしての役割にフォーカスできる環境かと思いますが、スタートアップ企業となるとそうはいきません。むしろ技術的なコミット以外の方が重要だと思っています。まず、スタートアップ企業ではリソースがない中で、ビジネスを成立させるための最短ルートを進むことが求められます。この環境というのは、エンジニアとしては、多くの矛盾が生じる環境でもあります。

例えば、分かりやすくするために極端な話をしますが、会社としてキャッシュアウトが迫っている中で、ある機能を期限までに実装してマネタイズしないと会社がなくなる状況では技術的負債がどうのとか言ってられないですよね。でも、余力がないスタートアップ企業は、そういった状況下でも業務を続けなければならないし、その状況が続くと大体のエンジニアは辞めていきます。圧倒的に手札がない状況で、妥協点を探って、採用戦略や関係構築を工夫しても、ネガティブなイベントが次々と発生します。それでも諦めず対策を実行し続け、かつ、腐らずにエンジニアチームをリードし続けるメンタリティがスタートアップのCTOには必須なんです(笑)。

企業の中でしっかり経験を積むことが大切だという話に戻ります。エキスパートとして技術を追求するにも企業が提供してくれる環境や支援を活用してスキルを伸ばした方が効率的だと思いますし、技術的な部分以外の組織課題やマネージメントに対しても正社員としてコミットした方が向き合える機会が多いと思います。

そういった背景で、企業に属してしっかりキャリアを積み上げて、清濁合わせたさまざまな課題に紳士に向き合っていれば、リードするポジションを依頼されると思いますし、いずれ社内、もしくは社外から「CTOやらないか?」と声がかかると思いますよ!

岩:いいことを聞きました。やりたいこと、つまりエンジニアの中のトップであるCTOはいいなあっていつも思っていたんです。

──かなり具体的なお答えが聞けましたね! 最後に、お二人のこれからの展望を聞かせていただいて、終わりにしたいと思います。

岩:僕は、CTOはまだまだ先なので、まず目指したいのは社内で新規事業が立ち上がった時に誘われる存在になることです。今はリプレイス作業の仕事をしているので、それをやり切って、何かあったら声をかけられるくらいの存在になりたい。

若:こういう立候補、とってもいいですね。今でも誘われる存在なんじゃないかなと思いますよ。

──若杉さんは、いかがですか?

若:僕は、フクロウラボの開発チームが、外から見ても憧れるような、働いてみたいと思われる組織になるように育てていきたいと思います。課題もまだまだあるので、少しずつ積み上げていきたいです。

──これからのフクロウラボの開発チームが楽しみです。お二人とも、今日はありがとうございました!

(写真・文:出川 光)

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