等身大な、人と人のコミュニケーション。フクロウラボの営業マネージャーにきく「仕事の心がけ」
フクロウラボで活躍するメンバーに「仕事の心がけ」をきくこのシリーズ。話を聞いてみると、自然にできているように見えたことや、その人のキャラクターだと思っていたことに思わぬ努力が隠されていることに驚きます。今回お話を聞いたのは、メディア営業を行う富永真希(とみなが・まさき)さん。誰もが心を許してしまう気さくな営業やマネジメントの背景には、どんな「仕事の心がけ」があるのでしょうか。
常に新しいカテゴリが生まれるメディア。
その営業の仕事
──今日は富永さんに「仕事の心がけ」を聞いてみたいと思います。まず、今どんなお仕事をされているのか教えてください。
フクロウラボの営業には、広告を出稿する広告主への営業と、その広告を掲載するメディアへの営業があります。僕が担当しているのはメディア営業で、4つある中のひとつのチームでマネージャーをしています。
──最近ではどのようなメディアに営業しているのでしょうか?
メディアのジャンルは多岐にわたり、新しいジャンルがどんどん現れます。最近では、オンラインクレーンゲームを紹介するサイトが人気なんですよ。筐体の紹介をしたり、攻略法を掲載したりしているんです。
──すごいですね。ということは、オンラインクレーンゲームをやるユーザーが多いんですね。
そうなんですよ。実際にそのメディア経由でユーザーがどのくらい課金したかを見てみると、ひとり十万円を超えることもあるんです。自宅にいながらクレーンゲームができ、じっくり時間をかけられるのが魅力のようです。
──そのようなメディアを運営する方に広告案件を提案して、掲載してもらうのが富永さんがいるチームの仕事なんですね。
はい、そうです。時にはメディアの運営の仕方の相談に乗ったり、効果の出やすい広告案件を見極めて提案したりしながら広告掲載の営業を行います。基本的に人と話すのが好きなので、営業をすること自体は全く抵抗がありません。
また、新卒で入社した会社からずっと営業職についているので、自然とこの仕事をやれている感覚があります。
──それではさっそく、そんな富永さんの「仕事の心がけ」を聞かせていただきたいと思います。
営業で心がけているのは「コミュニケーションの硬さ」と「自己開示」
──まず、営業をする時の「仕事の心がけ」を教えてください。
僕が営業をする時に心がけていることは、ふたつあります。まずひとつめは、「コミュニケーションの硬さを相手に合わせる」こと。営業は相手とのコミュニケーションが重要です。それがお互いに心地よいものになるようにコミュニケーションの丁寧さを相手に合わせるようにしています。
まずは、硬すぎもせず、崩しすぎてもいないフラットなコミュニケーションで相手と話し始めます。話しながら時々会話の内容をフランクにしてみて、相手の表情を読みながらどのくらいの硬さのコミュニケーションが心地よいのかを探っていきます。特に個人でメディアを運営している方は、それまで積み重ねてきたノウハウやポリシーがある場合が多く、他人に踏み込まれたくない領域を持っているもの。それにぴったり合わせるように距離感を掴んでいきます。
こうしてお話しすると難しく思われるかもしれませんが、「自分にとって心地いいかどうか」をバロメーターにすると、案外うまくいくんですよ。相手が心地よい距離感は、自分にとっても心地よいはず。自分にも相手にもちょうど良いコミュニケーションの硬さが、営業そのものを良いものにしてくれます。
──ふたつめは、どのようなことなのでしょうか。
こちらから弱みを見せること、つまり「自己開示」です。ひとつめの「仕事の心がけ」に通じる部分は、営業相手との距離感を心地よいものにし、営業におけるやりとりをスムーズにしてくれること。こちらが考えていることや苦手なことを露わにしてしまうことで、営業のやりとりが「生っぽく」なり、信頼していただけるのです。たとえば、僕は枕詞に「ぶっちゃけ」などをつけて、困っていることや弱みを積極的に見せていきます。すると、相手が自分を一人の人間として捉えてくれるので、コミュニケーションをとりやすくなるのです。
これは、前職の上司に地方出張に連れて行ってもらった経験から学んだことです。その出張では商談をするだけでなく、夜はお酒の入った懇親会でいろいろな話をしながらお客さんとの距離を縮めていくのが普通でした。仕事以外の話をたくさんすることで、「人と人」のコミュニケーションが仕事を円滑にしてくれることを学んだのです。
メディアを運営している方とはチャットでのやりとりがほとんどですが、その姿勢は変わりません。関係値が築けていれば、混み入った状況になってきても「ちょっと電話させてもらっていいですか」とお願いし、膝と膝を突き合わせてお話ししながら打開策を考えることができます。
メンバーが営業に行き詰まっている時は「僕だったらこう言っちゃうんだよね」「こんな風に言っちゃったら?」と力を抜いたコミュニケーションを進めています。「自己開示」により「生っぽい」営業ができるようになると、かならず数字にもそれが現れてくるのです。
マネジメントで心がけているのは「メンバーと一人の人間として向き合うこと」
──マネージャーとしての「仕事の心がけ」についてもお伺いしたいです。マネジメントをする時に、どんなことを心がけていますか?
実は、これは営業の「仕事の心がけ」とよく似ています。メンバーも一人の人間だということを常に忘れないのが、マネジメントの心がけなのです。
まず、僕自身が話しかけやすい存在であるように心がけています。そのためには、ここでも僕が楽しいと感じることが大切。小さな質問から重い悩みまで、どんなことでも話しかけられる存在であることを心がけています。
時には数字を出すことをサポートしたり、メンバーの仕事を整理したりすることも必要です。そんな時はただ「頑張れ」と声をかけるのではなく、一緒にタスクの洗い出しを行ったり、やるべきことを一緒に見つけたりするようにしています。この時、意識するのは上下の関係ではなく、横に並んで相手に向き合うこと。
たとえば、メンバーに「やる気が出ない」と相談されたら「そんな感じしたわ」「僕もそういう時あるよ」と共感し、肯定した上で「どうする? がんばる?」と問いかけてみる。モチベーションの上下は会社の中の出来事だけでなく、その人の毎日に起きる様々な事に起因しています。それを踏まえた上で、その人が頑張りたいのか、頑張れそうなのかを聞きだすようにしています。
時には背伸びしながら、等身大の自分を失わずに働いていきたい
──ここまでお話を伺ってきて、富永さんが等身大のコミュニケーションを営業でも、マネジメントでも心がけていることがわかりました。最後に、ご自身のあり方に対して心がけていることはありますか?
背伸びすることも大事にしつつ、等身大の自分を見失わないようにいたいな、と思っています。仕事でもプライベートでもそれらを芯のように自分の真ん中に持って、それを失わずに生きていきたいと思います。それでも、この2、3年はちょっと自分自身が変わってきていると感じることがあります。経験したことのない種類の悩みが生まれたり、ちょっと「嫌なやつになったかも」と思うことも。そうやって葛藤することも含めて、自分らしさを失わず、等身大で仕事をしていきたいと思います。
(写真・文:出川 光)
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