分からないことを受け止め、できることをやる。初めてのマネージャー職
異業種からフクロウラボに入社後、1年も経たずにマネージャーに任命された富永 真希(とみなが・まさき)さん。過去にもマネジメントの経験はなく、マネージャーに任命されて10ヶ月。初めて自分のチームを持ってみて、気づいたことや悩みをきいてみました。
初めてチームを任される
——富永さんのキャリアの中で、初めてのマネージャー職ですね。落ち着いているので、前職でもマネージャーをやっていたんだろうな、と勝手に思っていました。
前職では、国際物流関係の営業をやっていました。新卒の営業が頻繁には入ってこない部署だったので、自分が一番下の年齡で何年も働いていました。後輩の面倒を見ることになったのも半年間ほどで、自分のチームを持つことやマネジメントは、フクロウラボで初めての経験です。
——入社して1年も経たずに、マネージャーになった頃を振り返ってみると?
マネージャーになるまで、確かに早かったですね。マネージャーになってほしいと言われた時は、成長するチャンスは活かしたいと思い快諾しました。がむしゃらにやっていた姿を評価してもらえたのは、単純に嬉しかったです。
——マネージャーになって変わったことはありますか?
自分の発言や行動に影響力があると考えるようになり、周りに見られることを意識するようになりました。
居心地のいいチームにしていきたい
——富永さんのチーム作りで心がけていることは?
ラフに会話できる関係性づくりですね。チームのみんなには、このチームに所属していて安心できる、言いたいことが言える。と思っていてほしい。余計なプレッシャーがあったり、居心地の悪い場所ではなく、いい雰囲気を保っていたいです。
——そのためにやっていることはありますか?
チーム朝礼や夕礼で共有すべきトピックを話した後は、くだらない雑談をします。会話する機会を増やしたいので、意識的にやっているんですよ。
もし何か困っていることがあれば、言ってほしいなと思って雑談しています。どんな小さな悩みでも、その抱えている本人にとっては100%の悩みだから、「大丈夫?」と声をかけて助けたい。マネージャーに言うほどでもないと思わず、遠慮しないでラフに話せる関係を作りたいと思っています。でもこれ自分の課題でもありますね、悩みを聞き出すことに工夫が必要だな。
——難しいですよね、聞き出し方。やっぱり上司に言うのは遠慮しちゃうかもしれません。
上司?あ、僕のことか!上司とはあまり感じてもらっていない気がします(笑)。良いことなのか悪いことなのか分からないですけどね。相談しやすい人だと思ってもらえれば嬉しい。
——富永さんに限らず、上下関係を意識させる人はうちの会社にはいませんね。みんな優しい方ばかり。
マネージャーという立場でやるべきこと
——マネージャーになって大変だと思ったことは?
メリハリをつけて厳しいことを言わなきゃいけない時が、毎回しんどいなと思います。スタッフ同士なら、その人のやり方だからと傍観してやり過ごせたことが、マネージャーという立場で適切に注意しなければならない。
自分がフィードバックをする立場になってから、人との向き合い力がついてきたと思います。目指したい方向へ行くために、時には厳しいことを言う。そこは逃げずに頑張ろうと思っています。正直に言えば、3日前に伝えられたことが今日になってしまった、とかあるんですけどね。
——厳しいフィードバックをする側もつらいものですよね。
富永さんのチームには入社歴でいうと先輩もいます、アドバイスすることも難しいのではないですか?
僕たちのチームは、みんなでひとつのプロジェクトを成功させる、という業務ではありません。個々にそれぞれのメディアを担当しています。担当者同士の肌感覚だったり、やり方が全然違う。僕よりも知識量や多く、業界歴の長い人と同じチームでやっていて、何倍もある知識の差はすぐ埋まるわけがないんです。それは当然だと思っていて、その事実を受け止めてやっている。
知らないことを知った風にアドバイスしても解決にはならないので、「ここは分からないので聞いているんだけど、こうできる可能性ある?」と自分の状況を客観視して、マネージャーという立場でやれることをやる。いろいろと教わりながら、伴走するイメージで関わっていきたいと思っています。
富永さんはフクロウラボに入社する前、前職でお世話になった先輩方の海外赴任先を転々と旅行しながら訪ねたそうです。辞めた後に、先輩に会いに行けるという、富永さんらしい人柄の良さが表れているエピソードだなと思いました。
今度は逆の立場で、人を育て、マネジメントをしてどう変わっていくのか、富永さん自身の成長が楽しみです。
(文章:中村 恵子)