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息を吐くように技術を磨く、元フクロウラボエンジニア退職インタビュー

フクロウラボがまだマンションの一室にあった頃。エンジニア未経験でジョインしてくれた、元ドラマーの有安 祐二 ありやすゆうじさん。久しぶりにオフィスに遊びに来てくれたので、退職(しばらく経ったね)インタビューをしてみました。在籍当時から学習意欲が高い印象が強く、最近ではKaggle(注1)等での受賞経験もある有安さん。今の有安さんから見た、フクロウラボの景色とは。

エンジニアとして最初の舞台

入社直後、ミーティング中の有安さん(左)。真剣。

——2020年6月まで、約2年半フクロウラボの開発チームに在籍してくれていた有安さん。もう2年近く経つなんて信じられないけど、今日はどうしてオフィスに?

年末に代表の清水さんに、「遊びに来てよ」って言われたからね。特に用事はないです。メンバーの人数がだいぶ増えたけど、あまり雰囲気が変わらないですね。僕が働いていた当時、インターンで卒業し社会に飛び立っていったメンバーが、今こうして戻ってきて働いているのが印象的。

——最近はどういう活動をされていますか?Kaggle等で受賞もされて、活躍されていると聞きましたよ。

今は、医療系スタートアップで機械学習エンジニアをしています。機械学習の経験が長い方もいるし、楽しんでます。KaggleはAIの制度を競うコンペで、10位以内くらいに入ると金メダルがもらえます。僕はそこで金メダル3枚、2位や3位も取ったことがあって、3回くらい賞金をもらったかな。Kaggle上でチームを組むんですが、ニュージーランドの数学者と組んだりしたこともありました。

——相変わらず努力家ですね。フクロウラボに入社した時は、エンジニア実務は未経験でしたよね?

そうですね、TECH CAMPで基礎を学んで、最初にエンジニアとして実務に関わったのがフクロウラボです。技術職なので、とにかく技術を磨いてエンジニアとしての実力を上げたいと思っていました

成長と、成功

2018年、旧オフィスでコードを書く有安さん

——はじめの一歩の環境としてはどうでしたか?

CTOの若杉さんが新たな知識や技術を学ぶことに前向きで、経験値を上げやすい環境でした。当時、言語としてはRubyやPHPを使っていたんですが、僕がちょっとモダンなGo言語を使いたいと言い出して。業務時間も多少使いながら勉強を始めて、退職する直前にはGoでのフルリプレイスをほぼ完了するところまで先導できました。

これは自分としてもかなり成功体験になり、良かったです。さっき開発チームのメンバーとちょっと話したら、今でも会社としてGo言語を押しているようなので、嬉しいですね。

——言語のリプレイス提案が通るのはすごいですね。導入までに苦労もあったのでは?

そうですね、当時はGoを書ける人が他にいなかったので。「先輩教えて!」ができないのでとにかくググったり、網羅的にまとめられている書籍を片っ端から読んで、お作法を身につけて、と手探りでした。A Tour of Goを社内に持ち込み、開発メンバー全員で勤務時間に取り組んだりしてキャッチアップもしましたね。なんせ、動いているサービスのリプレイスなので、バグをたくさん出すわけにもいかないし、精度も落とせないプレッシャーはありました。今でもほぼコードは変わらずに、そのまま動いているみたいで良かったです。

——フクロウラボでの2年半、成長したなと感じますか?

未経験で入ったので、ゼロからの成長という意味では、あらゆる成長ができました。エンジニアとしてチームでの開発経験だったり、プロダクト目線を養えたり。必ず二人がレビューする文化があるので、コードレビューもしっかりしていて、勉強になりました。

好きなことをマジメに

コーヒー部員で、よく美味しいコーヒーを淹れてくれました

——自分で提案し、新しい言語の導入も進む中、退職された理由は

Apple社で機械学習をやっていた高校の友人から、「機械学習をやろうぜ」と言われチャレンジしてみたら、向いていそうだなという手ごたえがありました。フクロウラボでのエンジニアリングも楽しかったので、社内で機械学習に携わる道も多少模索したのですが、最終的にはAIが事業の中心にあるのがイイなと。そのタイミングでも若杉さんが理解をもって応援してくれて、次に進むことを後押ししてもらいました。

——有安さんって、圧のようななものを全く感じさせずに、平然とやるべきことをやっていく人ですよね。フクロウラボで経験したことで、今も役立っていることはありますか?

エンジニアとしてのアレコレ全部ですね。さっきも話したんですが、チームでの開発の仕方やコーディング、スプリントがきちんとあって、真面目にアジャイル開発してることとか。営業メンバーとも話をする機会が多いので、コミュニケーションの経験も積めました。

——フクロウラボには、どういうエンジニアさんが合っていそうですか?

新しい技術を学ぶのが好きな人ですかね。今は規模も拡大しているので簡単ではないかもしれませんが、技術や言語など、新しいものを使ってみたい等の意見は聞き入れてもらいやすい環境かなと思います。

——これからフクロウラボに入社するエンジニアさんに、ひとことお願いします。

楽しいと思うことを学び続けて、がんばってください!

先日の有安さん、久しぶりのブランクを感じさせない溶け込みっぷり

机を並べて仕事をしていたのがつい昨日のことと錯覚しそうになるほど、変わらない空気感をまとって現れた有安さん。オフィスの空気も、久しぶりの仲間の顔を見てふわっと浮足立っていた気がします。来て早々、元同僚や初対面のメンバーと一緒に、日常風景のようにカツサンドを食べていて、さすがに笑ってしまいました。一度道が分かれてもこうして笑い合える関係でいられることが、幸せだなと思った瞬間でした。

注1:Kaggleは企業や政府などの組織と、世界中のデータサイエンティスト・機械学習エンジニアを繋げるプラットフォーム。企業や政府がコンペ形式で課題を提示し、賞金と引き換えに最も制度の高い分析モデルを買い取る仕組みを有している。

(文章:紙谷 夏美)

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