社長の言う「アタリマエ」って、みんなにとってはどうなの?
会社が成長し組織の規模感が変わっても、変わらないカルチャー。フクロウラボにおいて、カルチャーの源泉といえばやはり代表の清水さん。先日のインタビューではバリューの根っこにある想いが明らかになりました。
このFukurou Magazineではこれまでにも何度か「表向きには〇〇と言っているけれど、ぶっちゃけどうなの?」と現場のリアルに迫ってきました。今回は、行動指針について。清水さんの語るバリュー「コトに向き合う」「配慮しあう」「期待を超える」は、実際にメンバーにはどう捉えられているのでしょう。営業部門の里見 政宏(さとみ・まさひろ)さん、佐々木 亮太(ささき・りょうた)さん、松久保 結奈(まつくぼ・ゆな)さんにお話を聞きました。
それぞれのポリシー
——まずはみなさんの自己紹介からお願いします。
里:営業マネージャーの里見です。ライフスタイルカテゴリをメインに、広告主への営業をしています。入社したのは2017年。当時はまだバリューなどの行動指針はありませんでした。
佐:佐々木です。主にゲームカテゴリを担当しつつ、海外向けの営業や領域拡大をしているチームのマネージャーです。僕は2019年入社なので、バリューが策定されて半年ほど経った頃の入社です。
松:松久保です。2020年にメディア営業として入社しました。昨年、広告主営業のチームへ異動し、ライフスタイルやWEB案件を中心に新規顧客の開拓にチャレンジしています。入社時には、バリューだけでなくビジョンも存在していました。
——みなさん入社時期が少しずつ異なる中で、バリューにはどのような印象をお持ちですか。
松:入社3年ほど経ちますが、根本の思想が一貫しているなと感じます。
佐:僕が入社した頃、「アタリマエをやり切る」というバリューがありました。僕は3つのバリューの中でこれが一番好きだったんですよね。「僕たちにとってアタリマエって何だっけ」と、自分たちの在り方をそれぞれが考える余白があって。
これが後に「期待を超える」にアップデートされ、よりポジティブな言葉になったなと感じました。ただやみくもに売上の数字を追うだけでなく、きちんとお客様の期待を把握した上で、それを超えるためにアタリマエにやるべきことをやり切れば、おのずと売上に繋がっていく。そう信じられています。逆にうまくいかなくても、「ここまでやり切っても数字が届かないなら仕方ない」と、前向きに次のアクションに切り替えられますし。
里:すぐに結果につながるとは限らないですもんね。期待を超えられるよう、日々の信頼の積み重ねだなと感じます。
佐:そうですね。お客様の予算には限りがあるので、地道に取り組み続けても思うように成果が伸びず、悩んだ時期もありました。それでも向き合い続けていると、お客様から「今度新しいアプリをリリースするからプロモーションを助けてほしい」などお声掛けいただくようになって。頼っていただけると嬉しいですね。
——まさに、「コトに向き合う」ですね。具体的に意識して行動していることはありますか。
松:返信を早くすることと、自分でやりとりのボールを長く持たないようにすること、です。アクションに迷うことがあっても、次の日に持ち越したりせずにどんどん動くようにしています。
佐:相手に仕事をしやすいと思ってもらえることは大事ですよね。もちろん早くても適当ではいけませんが、クオリティが高くても遅いと価値が半減します。一次回答だけでもすぐ送る、相手の望むスピード感を確認してそれを少し上回るよう動くなど、相手にとって気持ちの良いコミュニケーションを心掛けています。
里:僕はお客様のタイプによって対応を変えるようにしています。簡単でいいから早く返信が欲しい方、少し遅くなってもしっかりした内容を求めている方など、様々ですから。
今期、営業部門では行動量を1.5倍増やすことをテーマにしています。早く行動することで量に繋げられる。それだけでなく、早いだけで勝てるシーンはたくさんあるよ、とチームメンバーにも伝えています。提案内容の質よりも、早くやり取りをしたことで相談してもらいやすくなり、選んでいただける機会が増えることが僕の経験からもよくあります。
——清水さんが言っていた提供価値を上げるための方法を、みなさん実践されているんですね。
——「お客様の期待を認識するには、まず観察する(ニーズをつかむ)こと」とも言っていましたが、コツはありますか?
里:勇気を持つこと、です。お客様の情報は、事前に調べても把握しきることはできません。なので、課題仮説を立てて提案を持って行くわけですが、最初にご説明するときが一番怖いです。センスがない、わかってないなと思われるんじゃないかと。なので、躊躇する人もいると思います。でも意外と、きちんと考えたものであれば、多少間違っていてもちゃんと聞いてもらえるんですよね。
佐:初めて担当するジャンルの案件などは、いまだにドキドキしますよね。ただ、お客様が設定しているKPIが必ずしも正しいとは限らないと思っています。表面上の可視化された情報だけでなく、お客様が見えていないものも含めて、本質的な課題解決となるように心掛けています。そんな提案が的を打ち抜けたときには、やっぱり嬉しいですね。
「ちゃんとやる」のは、お客様が喜んでくれるから
——みなさんにとって、バリューはどのような存在なのでしょう。
里:実は、バリューに掲げられているからやらなきゃ、という意識はあまりないです。お客様が喜んでくれるから、自然とやっている感じ。お客様の信頼をいまいち得られていないのではと感じるときに、足りていないものは何かなと、バリューに立ち返ることはあります。
松:確かに、子どもの頃に言われる「勉強しなさい」と一緒で、「バリューに書いてあるからやれ」と言われたら、嫌だなと思ってしまうかも。フクロウラボのバリューは自律性があり、自分に厳しくあり続けるのは難しいけど無理なことではないし、行きつくところがポジティブなんですよね。
3つのバリューを合わせると、要するに「ちゃんとやろう」になる。「稼げ」とか「うまくやれ」じゃないところが、自分のためにもなるし受け入れやすいなと思います。
佐:自分の「人としてこうありたい」という想いと、バリューは合致しているなと感じますね。日頃から、相談やフィードバックなどのコミュニケーションは頻繁にある組織なのですが、そのベースにバリューが染み込んでいるので、周りから求められるアクションを続けていたら自然と身につきました。
——「フクロウラボのアタリマエはいつかあなたのためになる」とのことでしたが、バリューが私生活でも役立ったなんてこと、ありましたか?
佐:夫婦喧嘩には役立ちますよ(笑)。ケンカになると逃げたくなりますが、外出したりせずに向き合って話を聞くようになりました。
「期待と信頼は違う」と以前清水さんが言っていたんです。期待とのズレがあるのか、信頼に背いてしまっているのか。相手が何を求めているかを把握するようにしています。しかも、ケンカしている時ってストレートに聞いても教えてもらえなかったりするので、この辺の特定の仕方はお客様とのやり取りでも通用する部分がありますよね。
里:それ、すごくわかります。僕も、相手が思ってることを考えるようになりました。
僕は、オフィスワークをするのはこの会社が初めてで、前職はカラオケボックスでアルバイトをしていました。当時は正直、お客様に興味はなかったです。でも、お客様に喜んでもらうことの喜びがわかったので、今カラオケで働いたらお客様に感謝できると思います。
アタリマエの濃度をあげる
——では、みなさんが思う「フクロウラボのアタリマエ」とは?
松:誠実に対応すること。お客様に損をさせないこと。そのためには、相手は何を損と捉えるのかを、自分の感覚で考えずにきちんと把握するところからですね。
里:僕が入社した頃と比べたら5倍くらいにメンバー数が増えていますが、アタリマエのことをちゃんとやろうとする人の濃度が高い組織の中に入ると、新メンバーもどんどんそれがアタリマエになっていくのだなと感じますね。それが組織文化というものなのかなと。
——今後、どんな組織にしていきたいですか?
佐:ちゃんとやる、をずっと磨き続けたいですね。ただ、アタリマエは地味なところがあるので、自分たちが持っていないものを取り入れようというスタンスも必要だなと思います。
松:ですね、もっと濃度を上げていきたいです。それが売上に繋がっていくんだろうなという確信もありますし。自分自身、もっと改善していかなければと思います。あと、現実的なことでも突拍子もないことでも気軽に話せる社内メンバーとの関係性は、本当に稀有だし、人が増えても根付かせていきたいな。
里:まだまだできていない部分もありますし、濃度100%に近づけるための努力は、ずっと継続する必要があるのでしょうね。社員数20~30人で距離感近く動いていた時に比べると、どうしても弱まっている部分もあるので、みんなで改めて意識していきましょう。
(文章:紙谷 夏美)
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